アディポネクチンの7つの大事な働き
- プラーク(動脈硬化巣)が形成されるのを防ぐ、血管壁の傷を修復するなどのはたらきで、動脈硬化を予防改善する。
- 血糖値を下げるホルモンである「インスリン」の働きを良くして、糖尿病を予防改善する。
- 脂質の代謝を促して、中性脂肪を下げ、HDL(善玉)コレステロールを増やす。
- 血管を拡張して高血圧を予防・改善する。
- 筋肉での脂質代謝を促し、運動と同じ効果によりメタボリックシンドロームを予防・改善する。
- 肝臓での脂質代謝を促進し、脂肪肝を予防・改善する。
- 大腸がんや乳がんなど、ある種のがんを予防する。
アディポネクチンは太ると減る
アディポネクチンが分泌される脂肪細胞は、本来ならイクラのようなきれいな丸い形をしていて、一粒一粒に脂肪分が蓄えられています。食べ過ぎると脂肪細胞がパンパンに膨れて、形がいびつになり、ちょうど痛いところが腫れるのと同じように、細胞に炎症が生じます。こうなると、脂肪細胞からは悪玉物質が分泌されるようになり、アディポネクチンの分泌は減ってしまうのです(図4 )。