長寿者に多い長寿ホルモン
アディポネクチンは、脂肪細胞から分泌される超善玉ホルモンです。
慶應義塾大学の研究では(※1)、超高齢者(100歳以上)の血中アディポネクチン値は、平均の2倍以上あると報告されています(図1)。
岡部クリニックでも、1,700名以上の方のアディポネクチン値を、各年代で比較したところ、75歳以上から急に平均値が高くなることがわかりました(図2)。
図1
※1:日本内科学会雑誌 第95巻第3号2006
図2
岡部クリニック調べ
一般的にホルモンは、加齢とともに分泌量が減ります。つまり、アディポネクチンも年齢を重ねるごとに分泌量が増えていくのではなく、もともとアディポネクチンの高い人が長生きをしていると考えられています。これが、アディポネクチン=長寿ホルモンたる所以です。
マウスの実験では、内臓脂肪が多くメタボリックシンドロームになると、寿命は短命化しますが、このマウスに遺伝子操作でアディポネクチンを増やすと、寿命が延びることが証明されています(図3 )。
図3
Am.J.physiol.Endocrinol.Metab.293.2007